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「ノスタルジア―記憶のなかの景色」「懐かしさの系譜─大正から現代まで 東京都コレクションより」(東京都美術館)開幕レポート。なぜ美術は懐かしさを求めるのか

東京都美術館で、上野アーティストプロジェクト2024「ノスタルジア―記憶のなかの景色」とコレクション展「懐かしさの系譜─大正から現代まで 東京都コレクションより」が開幕した。会期はともに2025年1月8日まで。ふたつの展覧会の様子をレポートする。

文・撮影=安原真広(ウェブ版「美術手帖」副編集長)

展示風景より、左から阿部達也《釘ヶ浦(静岡県牧之原市)》(2019)、《多摩川(東京都昭島市)》(2021)、《手賀沼 東端(千葉県柏市)》(2016)

 東京・上野の東京都美術館で、上野アーティストプロジェクト2024「ノスタルジア―記憶のなかの景色」が開幕した。会期は2025年1月8日まで。担当学芸員は同館の元学芸課長の山村仁志。さらに本展の関連展覧会としてコレクション展「懐かしさの系譜─大正から現代まで 東京都コレクションより」も開幕。ふたつの展覧会の様子をレポートする。

展示風景より、左から近藤オリガ《一日の始まり》(2023)、《友》(2018)

 「ノスタルジア―記憶のなかの景色」は、日常の街の風景を描く阿部達也、南澤愛美、芝康弘、宮いつき、入江一子、玉虫良次、近藤オリガ、久野和洋といった、公募団体展で活躍する日本画、油彩画、版画など様々な手法の作家による、「ノスタルジア」を感じる作品を紹介する展覧会だ。

展示風景より、玉虫良次《epoch》(2019-23)

 担当の山村は本展の意図について次のように語った。「ノスタルジアは複合的な感情であり、喜びから痛みまで、人によって様々な知覚が喚起されるものだ。それぞれの考えるノスタルジアに響いてくれる、多様な作品を展示した」。

展示風景より、右が南澤愛美《よよぎ夜行》(2024)

編集部

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