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「ポケモン×工芸展」(麻布台ヒルズギャラリー)見どころレポート。多様な技とポケモンの化学反応【2/4ページ】

「すがた〜迫る!〜」

 会場冒頭を飾る「すがた〜迫る!〜」では、彫金を駆使する吉田泰一郎による《サンダース》をはじめとするイーブイとその進化系が迎えてくれる。彫金の煌めきによる表皮によって、ポケモンの属性が見事に表現された作品群だ。また吉田は本展のために、新作として約2メートルもの大作《ミュウツー》を制作。全身が様々なポケモンをかたどった薄い金属で覆われた力作で、鑑賞者と対峙するように佇む。

展示風景より、吉田泰一郎の作品群
展示風景より、吉田泰一郎《ミュウツー》(2024)

 本セクションでは、高い写実性と皮膚の凹凸感が力強い印象を与えている今井完眞によるフシギバナなど、精巧な自在置物で知られる満田晴穂によるギャラドス、福田亨の木象嵌、葉山有樹の《森羅万象ポケモン壺》など、各作家が磨いてきた技術をふんだんに駆使したポケモンたちが集結。それぞれのポケモンのフォルム、皮膚、毛並みなどがどのように表現されているかに注目してほしい。

展示風景より、今井完眞の作品群
展示風景より、満田晴穂《自在ギャラドス》(2022)

編集部

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