2017.10.7

上限500万円! 川村文化芸術振興財団がソーシャリー・エンゲイジド・アート支援助成制度を開始

今年創設された川村文化芸術振興財団が、日本初となるソーシャリー・エンゲイジド・アート支援助成制度をスタートさせる。応募締め切りは10月22日で対象は不問。

川村文化芸術振興財団公式サイトより

 川村文化芸術振興財団は、文化芸術により人々の創造性や表現力を育み、よりよき社会の構築を目指すために2017年2月15日に設立されたもの。同財団は、優れた能力を有する芸術家の活動支援と、これまで培われてきた文化芸術の継承・発展、そして独創性のある革新的な文化芸術創造の促進を目的としている。

 この川村文化芸術振興財団が現在募集を行っているのが、日本で初となる「ソーシャリー・エンゲイジド・アート支援助成制度」だ。「ソーシャリー・エンゲイジド・アートの社会的意義や可能性が広く理解され、未来に向けたより良き社会作りを目指すアーティストの実践がより活発になることを目指す」というこの助成制度では、コミュニティや社会にコミットし、地域社会や住民とともに制作や活動を実施し、よりよい社会モデルの提示や構築を目指す、日本国内で実施されるソーシャリー・エンゲイジド・アートプロジェクトに対して助成を行う。

 対象事業はアートとして革新的な手法、表現形態を伴ったプロジェクトや、日本で新規に実施されるソーシャリー・エンゲイジド・アートのプロジェクト、アートが社会的変革(ソーシャル・チェンジ)の触媒となるプロジェクトなど。

 受給資格は年齢、国籍不問で現代美術における芸術活動を行うアーティストおよび団体。採択件数は1件で上限500万円(数回に分けて支給)が助成される。助成期間は2018年4月1日〜2019年3月31日。選考は秋元雄史(東京藝術大学大学美術館館長)、工藤安代(NPO法人ART&SOCIETY研究センター代表理事)、窪田研二(インディペンデント・キュレーター)、高嶺格(美術家、秋田公立美術大学准教授)、毛利嘉孝(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授)が務める。