「CAF・レジデンシー・プログラム2025」の助成対象者に中島伽耶子、原田裕規らが決定【2/2ページ】

 今回の選出結果に際し、中島と原田は次のようにコメントを寄せている。

<中島氏コメント>

作家として活動してきましたが、今が分岐点のように感じています。30代半ばという年齢的なこともありますし、能登半島地震で知人の多くが被災した姿を目の当たりにしたことで、自分の中で価値観が変わってしまったというのもあるかもしれません。今までの方法論ではダメだという漠然とした直感と足掻きの中で、今回の助成をいただき本当に嬉しく思います。皆様の力をお借りしながら、貴重なチャンスを楽しみたいです。

(プレスリリースより引用)
中島伽耶子 we are talking through the yellow wall 2023 東京 木に壁紙、テーブル、ドアチャイム、点字シール、アクリル樹脂、トランスジェンダー ・フラッグ、本棚、手書きの文字
写真=大倉英揮
中島伽耶子 Hedgehogs 2021 東京 壁にアクリル樹脂、ベル、スイッチ、玄関照明、扉
写真=加藤健
<原田氏コメント>

長い間、海外に出たくても出るチャンスを逃し続けていました。
海外挑戦の適齢期といえる30代前半にはコロナ禍が直撃。ようやくコロナが明けた頃には30代半ばに差し掛かり、海外渡航プログラムの年齢制限がチラつき始めました。このまま40代を迎えてしまうと、本格的に海外に出るチャンスはなくなってしまうのではないかと不安を覚えていたタイミングで、本助成に選出していただきました。
この大変貴重な機会をくださり、誠にありがとうございます。このチャンスを120%活用し、グローバルに活動できる作家へと成長したいと思います。

(プレスリリースより引用)
「TERRADA ART AWARD 2023ファイナリスト展」展示風景より、原田裕規《シャドーイング(3つの自画像)》(2024)
Photo: Katsura Muramatsu
長野県立美術館での展示風景より、原田裕規《残照》(2024)
Photo: Katsura Muramatsu