韓国出身の現代アーティスト、ノ・サンホによる個展「GHOST BRUSH」が、東京・天王洲のYUKIKOMIZUTANIで開催される。会期は5月17日〜6月15日。
ノは1986年韓国・ソウル生まれ。2013年に弘益大学で版画の学士号を取得し、22年にはソウル科学技術大学で美術の修士号を取得する。韓国のARARIO GALLERYをはじめ、様々なギャラリーや美術館で個展を開催し、韓国国立現代美術館(MMCA)のヤング・エクスプロレーション2014にも選出され注目が高まっている。
その作品は、MMCAガバメントアートバンクやKoo House Museum、ARARIO MUSEUMなどに収蔵。本展のタイトル「GHOST BRUSH」は、MMCAのキュレーターであるイジ・ホンがノの芸術活動について寄稿したエッセイ「The Unmelting Snowman and the Ghost Brush」(2024)に由来している。
ノの作品は、キャッチーでカラフルな印象を与えるいっぽうで、見るものにある種の恐怖や畏怖の念を抱かせる熱烈なインパクトを残す。彼はデジタルの仮想世界であるインターネット上で日々遭遇する低解像度の画像を収集、複製、変形させ、絵画や彫刻、映像に落とし込むスタイルで作品を制作し、デジタルネイティブの若い世代の鑑賞者を中心に大きな人気を得ている。
2023年、YUKIKOMIZUTANIはアートフェア東京で初めてノの作品を紹介し、多くのコレクターから様々な反響が得られた。そこから約1年半の時を経て、日本では初めての本格的な大規模個展となる本展では、どのような作品が発表されるのか、注目したい。