2011年以来、毎年開催されてきた「TERATOTERA(テラトテラ)祭り」が、今年は全プログラムオンライン配信で展開される。
TERATOTERAは、東京都とアーツカウンシル東京、そしてOngoingが協働して、JR中央線高円寺駅〜吉祥寺〜国分寺駅区間をメインとした東京・杉並および武蔵野、多摩地域を舞台に展開する、地域密着型アートプロジェクトおよびその発信機関の名称。これまでは展覧会やライブパフォーマンスなどを複数の会場で開催してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今回は自宅でも作品を楽しめるようにとオンラインへとシフトした。
「TERATOTERA祭り2020 Collective 〜共生の次代〜」と題された今回は、東南アジアと日本のアートコレクティブ6組のアート作品、パフォーマンス、演劇を配信。また3組のアーティストによるスペシャルライブなども特設サイトより配信される。
日本からは、加藤至、星野文紀、吉田祐からなるアーティストグループ「hyslom/ヒスロム」や、さやと植野隆司によるユニット「テニスコーツ」、アーティスト、ミュージシャン、キュレーター、コーディネーターからなる全48名の「Ongoing Collective」などが参加。
海外からは、タイのチェンマイで2013年1月に設立されたアーティスト主導の非営利プロジェクト「Chiang Mai Art Conversation(CAC)」、実験的かつ批評的な現代アートの実践に取り組むカンボジアのアーティストランスペース「Sa Sa Art Projects」、2014年後半に活動を開始したジョグジャカルタ出身のパンクバンド「AMOK」などが参加する。
会期中は、全日程を通じてOngoing Collectiveの全メンバーの投票によって選ばれた作家・阪中隆文が「痒み」をテーマに作品を制作し、そのインスタレーションビューを放送する「痒みのプラクティス」が行われるほか、hyslom/ヒスロムは、劇作家のカゲヤマ気象台による三部作戯曲「シティⅠ・Ⅱ・Ⅲ」のうち「シティⅡ」を、自身で演出・出演し、16日、17日、18日の21:00よりリアルタイム配信。
また最終日の18日(13:00〜15:00)には10年以上にわたりTERATOTERAの企画運営をしてきたディレクター・小川希と、その活動を開始当初より見つめ併走してきた東京アートポイント計画ディレクター・森司によるスペシャル対談「てらとてらを結んでみて」も配信。10年という節目で、TERATOTERAを総括する。
なお今回の特設サイトは10月1日にオープンしているので、詳細はこちらでチェックしてほしい。