アート・バーゼル香港が、2024年度の出展ギャラリーを発表した。40の国と地域から242のギャラリーを迎え、参加ギャラリー数は今年度と比べて65増加し、コロナ禍前の規模まで回復している。
そのうち、26のギャラリーは同フェアに初めて出展する。東京のWAITINGROOMと√K Contemporaryをはじめ、Fitzpatrick Gallery(パリ)、Each Modern(台北)、Alison Jacques(ロンドン)、Linseed(上海)などが名を連ねている。加えて、リッソン・ギャラリー(北京、上海、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク)やターニャ・ボナクダー・ギャラリー(ロサンゼルス、ニューヨーク)など68のギャラリーは、コロナ禍中の休止期間を経てふたたび参加する。
また日本からは、Anomaly、ユミコチバアソシエイツ、タカ・イシイギャラリー、Kaikai Kiki Gallery、小山登美夫ギャラリー、MAHO KUBOTA GALLERY、Misako & Rosenなど計22のギャラリーが出展を予定している。
メイン部門である「ギャラリーズ」では、世界有数の200のギャラリーが様々な作品を展示。BANK(上海)は、1960年代から70年代にヨーロッパで巻き起こったファイバーアートムーブメントで注目されたマリン・ヴァルバノフの作品を紹介し、Alison Jacquesは革新的な手法で布と糸を用いたシーラ・ヒックスの作品を特集する。
TARO NASU(東京)は、様々な形式で生の音を探究することで知られる池田亮司の作品、Galerie nächst St. Stephan Rosemarie Schwarzwälder(ウィーン)は、AIを用いて制作されたミャオ・インの映像作品を披露する。また、同部門に初めて参加するアクセル・ヴェルヴォールト・ギャラリー(アントワープ、香港)は、パフォーマンスや映像、写真などを駆使したサイトスペシフィックなインスタレーションを展開するアーティスト、キムスージャの作品を紹介する。
アート・バーゼル香港のディレクター、アンジェル・シヤン=ルーは声明文で、「フェアの完全な復活をお知らせできることを大変嬉しく思う」とし、次のようにコメントしている。
「私たちの目標は、アートやアーティストから着想を得たコラボレーションと革新の可能性を示し、世界各地からお集まりいただいたゲストの皆様を私たちの本拠地である香港でおつなぎすること。香港という街は、アジアおよびアジア太平洋地域の主要な戦略的文化ハブとして、地域をまたいで展開するアートシーンの橋渡しをするうえで、これまで以上に重要な役割を果たしている」。