世界的にNFT(非代替性トークン)を用いたデジタルアートの販売が活性化するなか、ライゾマティクスが自身のクリプトアートを販売するウェブサイト「CryptoArt Experiment」をリリースした。
クリプトアートとは、NFTなどの技術によって唯一無二性を担保したデジタルアート。今年に入ってからこの取引が本格化し、デジタルアーティスト・Beeple(本名:マイク・ヴィンケルマン)によるNFT作品がクリスティーズで約6935万ドル(約75億円)で落札。またAIロボット・ソフィアによるNFT作品もオークションにて68万8888ドル(約7500万円)という高額で落札されるなど、マーケットでの存在感が高まっている。またプッシー・ライオットや村上隆もNFT作品の販売に参入しており、その動向に注目が集まっている。
今回リリースされた「CryptoArt Experiment」では現在、《rhizome_1》のオークションが開催中。ライゾマティクスの真鍋大度は同サイトにおいてCryptoArtの問題点を踏まえつつ、「CryptoArtの大きなムーブメントが引き起こす問題と可能性を検証するためには作品を制作、販売するだけでは充分ではないと考え、独自のプラットフォームを開発いたしました」とその背景を説明。「本プラットフォームはβテストでの検証、本番環境での実験の成果、そしてCryptoArtを取り巻く状況によって形態を柔軟に変化させていく予定です」としている。
なおライゾマティクスは東京都現代美術館で開催中の個展「ライゾマティクス_マルティプレックス」において、NFTマーケットプレイスのひとつである「OpenSea」上で行われる売買のデータをリアルタイムで分析・可視化する作品《NFTs and CryptoArt-Experiment》を発表している。