AIロボット・ソフィアによるNFTのデジタルアート作品が、3月25日にマーケットプレイス「ニフティゲートウェイ」で行われたオークションにて68万8888ドル(約7500万円)で落札された。
ソフィアとは、香港を拠点とする企業ハンソン・ロボティクスによって開発されたソーシャルヒューマノイドロボット。2016年2月に初めて起動され、同年3月中旬にはアメリカ・テキサス州で開催された「サウス・バイ・サウスウエスト・フェスティバル」に初公開された。これまで「人間を滅ぼす」など衝撃の発言によって、大きな注目を集めてきた。
《Sophia Instantiation》と題された同作は、ソフィアがイタリア人デジタルアーティスト、アンドレア・ボナセトと共同で制作したもの。12秒間のMP4ファイルとなる本作では、ボナセトがつくったソフィアの肖像画がソフィアによるデジタル絵画に転換。また作品には、ソフィアが自身の肖像画のプリントの上に描いた物理的なドローイングも付属されている。
ロイター通信社に対しソフィアはこう語っている。「ロボットのような新しい技術に対する人々の反応にとても興奮しています......そして、このような創造性の一部になれることをとても嬉しく思っています」。
落札者は、ツイッターのアカウント名が@Crypto888cryptoという人物。しかしその身元はまだ明らかにされていない。ハンソン・ロボティクスのCEOデビッド・ハンソンは、「コロナ禍においては人々の安全を守るために、ますます自動化が必要になってくるだろう。ソフィアとハンソンのロボットは、人間に近いという点でユニークだ。人々がひどく孤独で社会的に孤立しているこの時代に、とても役に立つ」とコメントを残している。