新型コロナウイルスの影響で、開催中止となった香港のアートフェア「アートセントラル2020」。同フェアが3月18日、オンラインアート販売のプラットフォーム「Artsy」と連携してオンラインカタログを公開した。
同フェアは2015年からArtsyとコラボレーションをしたオンラインカラログを通し、デジタル領域で出展ギャラリーとコレクターを結びつけ、アートフェアの範囲を拡大してきた。
今回のカタログ公開は、新型コロナウイルスが拡散している状況下、フェアに出展予定だったギャラリーやその所属アーティストをサポートするもの。オペラ・ギャラリーやオーバー・ザ・インフルエンス、ホワイト・ストーンなど約65のギャラリーが参加しており、フェアに展示や販売を予定していた作品を公開している。
同フェアのディレクター、コーリー・バーは、「香港のハーバーフロントでの1年に1度のフェアを置き換えることはできないが、Artsyのオンラインプラットフォームは現在の課題を考慮し、コレクターがアーティストやギャラリーをサポートする良い機会だ」とコメントしている。
また、同じく香港での開催が中止となったアジア最大級のアートフェア「アート・バーゼル香港2020」も3月18日〜25日にオンライン・ビューイング・ルームを公開。香港のアート関係者らがそのアートシーンを活性化させるために立ち上げたオンラインプラットフォーム「ART Power HK」も16日に発足した。
リアルなイベントが開催できない現在、これらのオンラインでの取り組みは新型コロナウイルスによるアート界へのダメージをいかに緩和できるのか。注目したい。