秋田市文化創造館の新館長にキュレーター/心理療法士の西原珉が就任

秋田市文化創造館の新館長にキュレーター/心理療法士の西原珉が4月1日付で就任する。現館長である美術家の藤浩志は3月31日をもって退任する。

新館長に就任する西原珉(写真左)と現館長の藤浩志(写真右)

 秋田市の秋田市文化創造館の新館長に、4月1日付でキュレーター/心理療法士の西原珉が就任する。現館長である美術家の藤浩志は3月31日をもって退任する。

秋田市文化創造館

 新たに就任する西原珉はキュレーター/米国心理療法士。90 年代の現代美術シーンで活動後に渡米し、ロサンゼルスでソーシャルワーカー兼臨床心理療法士として働く。家族療法、芸術療法、認知行動療法を中心に多くのアプローチを実施し、個人・グループに心理療法を行うほか、シニア施設、DVシェルターなどでコミュニティを基盤とするアートプロジェクトを行った。2021年4月より秋田公立美術大学で教鞭をとり、また国際美術展シリーズ「SPRING 2021」「SUMMER 2022」、展覧会「When we talk about us,」(2023)、国際芸術祭「東京ビエンナーレ 2023」(2023)を手掛けてきた。

 西原の活動には、ソーシャルワーカーや心理療法士としての専門性に裏づけられた「ケア」の視点が織り込まれており、こうした活動が秋田市文化創造館の基本理念「すべての人にひらく」を体現するものとして期待されている。

 就任にあたり、西原は以下のようにコメントしている。

人と出会い、話し、一緒に何かをする。つくることに触れ、行動を起こすことができる。全国を見渡してみても、秋田市文化創造館はそのような素晴らしい余白を持った希少な場の一つです。世界が膨大な情報で溢れ、悲痛なできごとが人々の心に暗い影を投げかけるとき、私たちの生きる力を支え、高めるために必要な活動として、創造することはますますその役割を大きくしています。文化創造館が、創造するための余白を守り、探求し、ここ秋田ですべての人が創造に関わることのできる施設であり続けるよう、できる限りの力を尽くしていく所存です。 (プレスリリースより)

 なお、ディレクターは引き続き芦立さやかが務め、西原と連携しながら館の現場運営を牽引する予定だ。

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