2024.3.11

国立西洋美術館の館内ロビーでアーティストの遠藤麻衣と百瀬文が川崎重工に対する抗議パフォーマンスを実施

「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?──国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」の開幕を控える国立西洋美術館の館内ロビーで、アーティストの遠藤麻衣と百瀬文が川崎重工に対する抗議パフォーマンスを行った。

パフォーマンスを行う百瀬文(左)と遠藤麻衣(右)

 国立西洋美術館の館内ロビーで、アーティストの遠藤麻衣と百瀬文が川崎重工に対する抗議パフォーマンスを行った。

 これは同館メインスポンサーである川崎重工への抗議活動で、3月12日に開幕する「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?──国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」の内覧中に行われた。

 同館の記者内覧では同じく参加作家の飯山が抗議パフォーマンスを実施。川崎重工がパレスチナ侵攻を行うイスラエルより武器を輸入し、利益を与えるとともに代理店として利益を享受しようとしている企業だと批判した。

 このパフォーマンスの意図について、遠藤は「飯山の声明と同じメッセージを自分たちのからだでも示したい」「作品ではなく行為」と主張。また、百瀬は「ガザで亡くなっている人の70パーセントが女性と子供であり、フェミサイドだ。フェミニストとして黙っていられないと思い、遠藤とふたりで手をつなぎ、連帯の意思を示した」と語った。

 また、自分たちの行為については「メッセージが書かれたTシャツを着ているのと同じこと」としたうえで「強い衝突を引き起こしたいわけでなく、考えを聞いてほしい」と述べた。

 ふたりは川崎重工への抵抗の意思を示す場所として、展覧会会場の外を選択した。なお、今後は同様のパフォーマンスをする予定はないという。