現代アート界でもっとも重要な賞のひとつ、ターナー賞が2022年度ファイナリストを発表した。
今年度は、ヘザー・フィリップソン、イングリッド・ポラード、ヴェロニカ・ライアン、シン・ワイ・キンの4名がノミネートされている。
ターナー賞審査委員会の共同委員長を務めるアレックス・ファーカーソン(テート・ブリテン館長)は次のようにコメントを寄せている。
「2021年5月に数多くの美術館やギャラリーがリニューアルオープンしてからの12ヶ月は、イギリスの現代アートシーンにおいて素晴らしい季節でした。これは、心を賑わせる豊かで多様なターナー賞の最終候補にも表れています。この1年間、アートは多くの楽しみ、逃げ道をも与えてくれました。それだけではなく、私たちが互いに、そして私たちを取り巻く世界と再びつながる一助にもなっていたことは、ファイナリストの4名のアーティストの活動から分かるでしょう。私はこの4名のアーティストの輝かしい貢献を祝福し、テート・リヴァプールでの展覧会を待ち遠しく思います」。
1984年より始まったターナー賞はこれまで、アントニー・ゴームリー、ダミアン・ハーストといったアーティストが受賞している。5組のファイナリストがすべてアート・コレクティヴになったことで話題となった2021年度は、北アイルランド・ベルファストを拠点とするアレイ・コレクティブが受賞した。
今年度は2022年10月20日〜2023年3月19日の会期で、2007年にロンドン以外のギャラリーとして初めて同賞を開催したテート・リヴァプールにて開催。受賞者は、12月にリヴァプールで行われる授賞式にて発表される予定。