フランス・リモージュの磁器を代表するブランド「BERNARDAUD(ベルナルド)」。同社が、ジェフ・クーンズとのコラボレーションとして、磁器製の《バルーンドッグ》を発表した。
ベルナルドは1863年、フランスのリモージュで創業されて以来、伝統工芸技術を継承しながら、新しい磁器の可能性を追求し開拓してきた。現在はインテリアやアクセサリーの分野にも進出し、世界的に活躍するアーティスト、デザイナーたちとも積極的にコラボレーションを行っており、クーンズとも長年にわたりコラボレーションを続けてきた。
今回の磁気作品のオリジナルは、クーンズの代表作である高さ約3メートルの彫刻《バルーンドッグ》(1994〜2000)。誕生日、結婚記念日、食事付などの特別な日にもとづいた「セレブレーション」シリーズを代表するアイコニックな作品だ。ゴム風船をねじってつくる犬の形状が細部にまでわたってステンレスで再現した同作を、ベルナルドは磁気で忠実に表現した。
限定版はドバイ国際博覧会のフランス館で世界初公開。11月15日にはニューヨークでも公開された。東京・神宮前のJPS Galleryやベルナルドオフィシャルサイトで取り扱われる。
ベルナルド本社社長のミシェル・ベルナルドは、クーンズと同ブランドのコラボレーションが10年近くになることに触れつつ、こう振り返っている。「新たなプロジェクトには毎回、アーティストの期待に応えるための技術的な挑戦が伴いますが、それは磁器の可能性を広げるチャンスでもあります。新しいプロジェクトのアイデアはいつも期待に満ちあふ れています。それは今回のアイコニックな作品である《バルーンドッグ》でも同様でした」。
いっぽう、クーンズは次のようにコメントを寄せている。「アイデアを追求できること、アイデアを実現させること、ビジョンを可能なものに近づけること、そしてそれを達成できることは、アーティストにとって素晴らしいことです。私がミシェル・ベルナルドと一緒にうまくやっているのは、まさにそういうことだと思います。ミシェルはあらゆる技法を試す努力を惜しまないので、最終的に私たちは素晴らしい成果を挙げることができるのです」。