1991年にスタートし、今年で30周年を迎えるキヤノンの文化支援プロジェクト「写真新世紀」。その公募が21年度をもって終了することが発表された。
「写真新世紀」は、「写真表現の可能性に挑戦する新人写真家の発掘・育成・支援」を目的としたプロジェクトとして広く知られ、数多くの作家を顕彰してきた。昨年度は過去最多の応募者数を記録したいっぽう、近年はインターネットやSNSで個人が自由に情報を発信するようになり、制作・表現の場は拡大している。こうした社会的背景を受け、キヤノンは30周年の節目で公募を終了。22年以降の「写真新世紀」の活動については詳細が決定次第、明らかにするとしている。
なお最後の公募となる第44回は、美術評論家・椹木野衣、写真評論家・清水穣など国内外から7名の審査員を迎えて開催。募集は3月17日から5月31日まで行われ、6月に開催する「優秀賞選出審査会」において、優秀賞7名(組)と佳作14名(組)を選出。その後、11月に行う「グランプリ選出公開審査会」で優秀賞受賞者のなかからグランプリ1名(組)を選出する。グランプリ受賞者には、奨励金100万円と副賞のキヤノン製品のほか、特典として2022年における個展開催の権利などが授与される。応募要項の詳細などは、「写真新世紀」公式サイトをチェックしてほしい。