avexがアートに参入する理由。森山未來とともにYouTubeでアート番組をスタート

avexは、12月15日よりYouTubeにてアート番組「MEET YOUR ART」をスタートさせた。大手音楽会社であるavexはなぜアート分野に参入したのか?

左から、avex・加藤信介執行役員、MCを務める森山未來とナビゲーターの小池藍

 音楽事業の大手であるavexが、12月15日にYouTubeにてアート番組「MEET YOUR ART」をスタートさせた。

 この番組では、世界で活躍するアーティストのインタビューや注目の若手アーティストを紹介。また、「世界一わかりやすいアート講座」を配信し、アートを身近に感じてもらえる番組を目指すという。監修は森美術館特別顧問の南條史生。MCを務めるのは、俳優だけではなく、表現者・ダンサーとして海外公演なども行う森山未來だ。

 すでに現代美術の場でも活躍を見せる森山は、「アートとパフォーマンスは切っても切れない関係にあります。フラットな状態で関わり、視聴者と共有しながら、アートを楽しむきっかけになれば」と期待を込める。

 撮影を通じて、アーティストたちに刺激を受けているという森山。現代美術の魅力については「いまをともに生きる人たちが、社会的背景を受けて生み出している作品」としつつ、こう話す。「過去の作品も時空を超えて自分に向かってきますが、それとは違うリアリティがある。歴史としてどう残るかはわかりませんが、(現代アーティスト)はいろんなうねりを生み出すし、そこに立ち会っている意味での存在の重要性は絶対にあると思います」。 

森山未來

アートへの入口に

 ではこのプロジェクトのビジネス的な側面では何を目指すのか。avexの執行役員でこのプロジェクトの責任者である加藤信介は、「グローバルな流れを見てもアートの市場は大きくなっており、興味を持つ人も多い」としつつ、その意義についてこう語る。

 「アートの専門メディアやECサイトはありますが、そうではなく、アートへの最初の一歩をどう踏み込んでいいかわからない人のためのブリッジになれば。アートへの入口をどれだけわかりやすくするかがテーマです。アートを買う、見るということの背中を押して、市場が盛り上がればいいですね」。

 この事業では、若手アーティストをプロモーションするために、番組で取り上げた作家の作品を購入できるECサイトもリリース。アーティスト紹介だけでなく、視聴者にマーケットへのコミットを促す。

 加藤は続ける。「ゆくゆくは、この『MEET YOUR ART』が世界に羽ばたく若手アーティストが登場する一助になれば」。中長期的な目線を持ちながら運用していくというこのプロジェクト。その今後に注目したい。

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