2022年早春、大阪市北区に開館予定の大阪中之島美術館。同館は開館プレイベントとして、2つの市民参加型プロジェクトを実施中だ。
ひとつ目は「コレクションへのラブレターを大募集!」。大阪と世界の近現代美術をテーマとする同館は、1983年の寄贈にはじまり、約40年の収集活動を通して5700点を超えるコレクションを所蔵する。この企画では、そのコレクションから代表的な約100点を選び、作品や作者に対する想い、作品にまつわる思い出などを「ラブレター」として募集する(募集期間は2021年3月1日まで)。
作品は、村上華岳《雲上散華之図》(1938)、マリー・ローランサン《プリンセス達》(1928)などの絵画から、アルベルト・ジャコメッティ《鼻》(1947)といった彫刻作品まで様々。ウェブサイトでは、ジャンルに分けて約100点を一覧することができる。
ふたつ目は「みなさんの『ホームビデオ』を募集します!」。家庭用ビデオカメラは、同館の構想が立ち上がった1980年代を中心に発展したもの。集まったホームビデオを素材に、荒木悠、林勇気、柳瀬安里の3名のアーティストが新たな映像作品として生まれ変わらせる。
フォーマットは、ビデオテープ、ディスク、携帯電話・スマートフォンで撮影された映像データなどを幅広く受け付ける。新たな美術館の誕生に際して、時の流れを共有しながら作品の素材として参加できるプロジェクトだ(募集期間は2021年3月31日まで)。
なおふたつのプロジェクトには、居住地などを問わず応募が可能。詳細は、それぞれのウェブサイトから確認してほしい。