NEWS / HEADLINE - 2020.2.12

2021年度開館の大阪中之島美術館、初代館長に菅谷富夫が就任。「新たな視点を提示」

2021年度の開館を予定している大阪中之島美術館の館長人事が発表。1992年より大阪市立近代美術館建設準備室学芸員を務めてきた菅谷富夫の就任が明らかにされた。

大阪中之島美術館初代館長に就任した菅谷富夫

 大阪市北区に開館予定の新美術館「大阪中之島美術館」が、館長人事を発表した。初代館長には、1992年より大阪市立近代美術館建設準備室学芸員を務めてきた菅谷富夫が就任する。

 大阪中之島美術館は、大阪の中心部である中之島に2021年度の開館を予定している美術館で、大阪と世界の近代・現代美術をテーマとする。コレクションには、大阪の実業家・山本發次郎(1887〜1951)の収集作品約600点をはじめ、2019年時点で5700点を超える作品を所蔵している。

大阪中之島美術館外観イメージ 提供=大阪市

 初代館長となる菅谷は1958年千葉県生まれ。財団法人滋賀県陶芸の森学芸員を経て、92年より大阪市立近代美術館建設準備室学芸員を務め、17年からは大阪中之島美術館準備室長として開館準備に当たってきた。専門は近代デザイン、写真、現代美術で、これまで手がけた主な展覧会は「美術都市・大阪の発見」展(1998、ATCミュージアム)、「早川良雄の時代」 展(2002、ATCミュージアム)などがある。

 同館では、公共施設を民間資金で運営するPFI(プライベイト・ファイナンス・イニシアティブ)によるコンセッション方式が導入されており、同館側は「館長は学芸員とともにPFIに出向して、これまでの知見を発揮した魅力的な展覧会を開催するなど、大阪中之島美術館をリードしていきます」としている。菅谷のコメントは以下の通り。

大阪中之島美術館は、豊かな歴史を持つ大都市大阪の中心部である中之島に開館します。その大阪はいま、数十年に一度の大きな変化のときを迎えています。2025年の大阪・関西万博開催に向けて、未来の設計図を描こうとしているともいえるでしょう。こうした時期に開館する大阪中之島美術館もその一翼を担うことを期待されています。

アメデオ・モディリアーニ、佐伯祐三、吉原治良の作品をはじめ当館のコレクションの充実ぶりは国内トップクラスを誇るものです。新しい美術館では多くの優れた作品を収集・保存し、その意義を研究、展示するのはもちろんですが、それにとどまらず、大阪にある美術館として新たな視点を提示し、来館するみなさま自身そこに未来の価値を見出すことのできる場となってまいります。そのためには本格的なアーカイブなどの施設を充実させるとともに、国内外の他の美術館をはじめ教育・研究機関や企業、NPOなど多様な機関と連携して活動を展開していきます。

開館後は多くのみなさまにご来館いただき、愛される美術館にしていきたいと思っております。

 なお同館館内には、全フロアを縦に貫く吹き抜けを持つオープンな屋内空間「パッサージュ」が設置される予定となっている。設計は遠藤克彦建築研究所。