大阪新美術館、正式名称は「大阪中之島美術館」に決定。開館は2021年度

大阪市が、同市北区に建設予定の新美術館の正式名称を「大阪中之島美術館」に決定した。公募には1681件が集まったという。

大阪中之島美術館外観イメージ 提供=大阪市

 大阪市が2021年度の開館を目指している新美術館。その正式名称が「大阪中之島美術館(Nakanoshima Museum of Art, Osaka)」に決定した。

 同館は、大阪の中心部である中之島で大阪と世界の近現代美術をテーマとする美術館。大阪の実業家・山本發次郎(1887〜1951)の収集作品約600点をはじめ、現時点で5600点におよぶ作品を所蔵。大阪の文化の振興や都市魅力の向上に貢献することを目指している(所蔵作品はウェブサイトで公開されている)。

 今回の美術館名称決定にあたっては、今年6月20日から7月27日の期間で公募を実施。1681件の応募があったという。名称決定には有栖川有栖(小説家)、建畠晢(多摩美術大学学長、全国美術館会議会長、前国立国際美術館館長)ら4名の有識者の意見が参考にされた。江戸時代の中之島には蔵屋敷が建ち並び、現在も集客施設や文化施設が集積するなど、大阪を代表するエリアのひとつであることを踏まえ、「将来にわたって愛される名称となるようにというとの思いを込めて」決定したという。

 同館は5階建ての構造で延べ2万12平米。美術館棟は1万8566平米で、設計は遠藤克彦建築研究所が担当。館内には全フロアを縦に貫く吹き抜けやオープンな屋内空間「パッサージュ」があり、様々な人が自由に行き来できるという。また、館内コレクション展示室には、具体美術協会の活動を紹介する「グタイピナコテカルーム」(*)が設置されるなど、特色ある美術館を目指す。

*——「グタイピナコテカ」は1962年に大阪・中之島に開館した具体美術協会の私設スペース。

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