三菱一号館美術館の開館10周年記念展、ソフィ・カルの作品が出品中止へ。コロナで作家来日困難に

東京・丸の内の三菱一号館美術館が、開館10周年を記念する展覧会「1894 Visions ルドン、ロートレックとソフィ・カル展」におけるソフィ・カル作品の出品中止などを発表した。

「1894 Visions ルドン、ロートレック展」のウェブサイトより

 東京・丸の内の三菱一号館美術館の開館10周年記念として、フランスの現代アーティストであるソフィ・カルとコラボレーションするかたちで開催予定だった展覧会「1894 Visions ルドン、ロートレックとソフィ・カル展」(10月24日~2021年1月17日)。この展覧会において、ソフィ・カル作品の出品中止や展示概要の変更などが発表された。

 本展は、三菱一号館創建の1894年と、一号館美術館のコレクションの中心となっているオディロン・ルドンおよびトゥールーズ・ロートレックに焦点を当て、同館と岐阜県美術館の所蔵作品を中心に、国内外の美術館の油彩や版画を展示するもの。展覧会では、ルドンの《グラン・ブーケ(大きな花束)》に着想を得たソフィ・カルの新作も展示予定だった。

 しかし、新型コロナウイルス感染拡大によってアーティスト本人の来日が困難となった。新作の展示には本人の展示指導が不可欠であることに加え、将来改めて本企画を実現したいとの要望を考慮した結果、ソフィ・カルとのコラボレーション展示を中止することに決定したという。

 これに伴い、本展の名称は「1894 Visions ルドン、ロートレック展」に改称。一般来館者の入場料も1700円から2000円となり、入場方法も日時指定予約制に変更される。また、本展にあわせて開催を予定していた、ソフィ・カルの関連イベントも中止となる。

 なお後日、ソフィ・カルが本展の企画や今回実現できなかった経緯について語るメッセージが公開予定となっている。

編集部

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