新型コロナウイルスの影響で2月29日から臨時休館してきた大阪の国立国際美術館が、6月2日に再開することが発表された。全国にある国立美術館ではもっとも早い再開となる可能性がある。
同館では感染防止策として、出入口にアルコール消毒液を設置するほか、スタッフのマスク着用や会場内の換気、スタッフの検温などを実施。場合によっては入館時の体温測定や、混雑時の入場制限も行うとしている。
再開にあたり、同館の山梨俊夫館長はメッセージを発表。「新型コロナウイルス感染の恐れがいまだ強い状況の下では、制約をすべて解いて通常通りに開館するわけにはまいりません」としており、次のように理解を求めている。「感染症拡大の予防策を慎重に施すことが不可欠であるために、来館者の皆様には、多くのご不便をおかけすることになります。感染症対策の趣旨をご理解され、再び巡ってきた美術鑑賞の機会を十分楽しんでいただけるよう心から願い、この困難な状況を共に乗り越えていきたいと祈念いたします」。
開幕が延期となっていた「ヤン・ヴォー ーォヴ・ンヤ」展と「コレクション1:越境する線描」展は会期を変更。2020年6月2日〜9月末あるいは10月初旬の予定で行われる。
なお大阪市内の市立文化施設については、これに先立ち5月下旬から順次再開予定となっている。