CADANと伊勢丹のコラボレーションプロジェクト「Takeover」が開始。フロアに現代美術作品が登場

一般社団法人日本現代美術商協会(CADAN)と伊勢丹のコラボレーションプロジェクト「Takeover」がスタート。伊勢丹新宿店メンズ館に、1年間を通じてCADAN所属ギャラリーの作家による現代美術作品が展示される。

加賀美健 Fashion 2020 Mixed media, Dimension variable (c)Ken Kagami Courtesy of Misako & Rosen

 日本現代美術商協会(以下、CADAN)と伊勢丹によるコラボレーションプロジェクト「Takeover」が、伊勢丹新宿店メンズ館で3月4日よりスタート。伊勢丹新宿店メンズ館のフロアに、1年間にわたりCADAN加盟ギャラリーに所属するアーティストの作品が展示される。

 同プロジェクトでは、メンズ館の1、2、4、6階に設置された立方体の空間「SI(ストアアイデンティティ)」に、インスタレーションが毎シーズンごとに登場。3月4日〜6月16日の「CADAN×ISETAN MEN'S : Spring Takeover」では、加賀美健(所属:MISAKO & ROSEN)、狩野哲郎(所属:ユカ・ツルノ・ギャラリー)、小清水漸(所属:東京画廊+BTAP)、イッタ・ヨーダ(所属:Sprout Curation)の作品が展示される。

狩野哲郎 すべての部分が固有の形になる 2019 150×150×63cm, mixed media (glass, wood, found objects) Photo: Ken Kato (C) the Artist Courtesy of Yuka Tsuruno Gallery 参考作品

 1Fエントランスの作品を手がけるのは、日常や美術史のフレーズを題材に作品を制作している加賀美健。「ファッション」「デパート」「メンズ」といった要素をモチーフに作品を制作した。

 2Fでは、空間へのドローイングとして「風景」をつくりだすインスタレーションに取り組んできた狩野哲郎が、4Fでは「もの派」の中心的アーティストである小清水漸の作品が展示される。

小清水漸 アリアドネのエチュード 2007  (w/ rope) 78(h)×185×175cm, (w/o rope)73.5(h)×55×110cm 栗、鉄、麻縄  Photo by Kei Okano Courtesy of Tokyo Gallery+BTAP

 6Fでは、ヴァージル・イッタとカイ・ヨダによるアーティスト・デュオ、イッタ・ヨーダが彫刻作品を発表。VR(ヴァーチャル・リアリティ)の体験型作品のアルゴリズムからデータを抽出して3Dプリンタで出力、それをもとに鋳型をつくった後、樹脂と温度で色が変わる顔料を鋳込んで制作された。

 Ittah Yoda Philaé” 2020 ポリウレタン、シリコン、感温性顔料 スタンド:3D ポリアミド/ プリンタ出力 約20×16×35,5cm Courtesy of Sprout Curation

 シーズンごとに作品が入れ替わる当企画。CADANと伊勢丹の新たな取り組みのひとつとして注目を集めそうだ。

編集部

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