草間彌生による巨大バルーンがNYの空を舞う。メイシーズの感謝祭パレードをチェック

アメリカの大手百貨店・メイシーズが主催し、1924年から行われてきた「メイシーズ・サンクスギヴィング・デイ・パレード」。11月28日、このパレードに草間彌生がデザインしたバルーン《Love Flies Up to the Sky》が登場する。

 

草間彌生《Love Flies Up to the Sky》(2019)のイメージ Courtesy of the Macy’s Thanksgiving Day Parade

 今年の感謝祭で、草間彌生がデザインを手がけたバルーンが、ニューヨークの空を舞う。

 「メイシーズ・サンクスギヴィング・デイ・パレード」は、アメリカの大手百貨店・メイシーズが主催し、1924年から行われてきた感謝祭パレード。毎年登場する様々なキャラクターのバルーンが特徴だ。2005年からは、現代美術を特集する「ブルー・スカイ・ギャラリー」のバルーンも登場。これまで、トム・オッターネスやジェフ・クーンズ、キース・ヘリング、村上隆、KAWSらがデザインしたバルーンを発表してきた。そして今回、初めての女性アーティストとして草間がデザインしたバルーンを、350万人以上の観客と5000万人以上の視聴者が目撃する。

草間彌生 © Yayoi Kusama. Courtesy of David Zwirner, New York; Ota Fine Arts, Tokyo/Singapore/Shanghai; Victoria Miro, London; YAYOI KUSAMA Inc. 

 《Love Flies Up to the Sky(空に向かって飛び立つ愛)》と題されたバルーンは、草間が2009年から手がけている「わが永遠の魂」シリーズに登場する顔をモチーフにしたもの。メイシーズ・パレード・スタジオのバルーンの専門家やアーティストたちは草間の指導のもと、3Dモデリングや空力設計などの専門知識を用いてバルーンを制作し、その顔に草間の代表的なモチーフである水玉を300以上描いたという。

 今回の草間の参加について、パレードのエグゼクティブ・プロデューサー、スーザン・テルセロは次のようにコメントしている。「今年、世界でもっとも人気のある現存女性アーティスト、草間彌生は、パレードで高く評価された『ブルー・スカイ・ギャラリー』のバルーンシリーズに参加します。今年の感謝祭で、何百万人もの人々が、魅惑的でカラフルで奇想天外な美しさを満喫するのを期待しています」。

 また、デイヴィッド・ツヴィルナーNYでは11月9日〜12月14日、草間の個展「Every Day I Pray for Love」を開催。「わが永遠の魂」シリーズからの40点以上の絵画をはじめ、彫刻やインスタレーション、そして「ミラールーム」の新作を紹介する。

 なお2020年5月2日〜11月1日には、ニューヨーク・ブロンクスにあるニューヨーク植物園で草間の個展も開催。草間の代表的な絵画や、植物園の温室を使ったインタラクティブなインスタレーションが展示される予定だ。

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