2019.4.13

アルヴァ・アアルトからムーミンまで、今週末に見たい3つの展覧会

4月14日までに終了する展覧会と今週始まった展覧会のなかから、とくに注目したい3つをピックアップしてお届けする。この機会をお見逃しなく。

「アルヴァ・アアルト もうひとつの自然」会場風景
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自然と人との共生を願う。「自然国家:Dreaming of Earth Project」(原美術館)

展示風景より、チェ・ジェウン《To Call by Name》

 まず紹介するのは、今週原美術館でスタートした展覧会「自然国家:Dreaming of Earth Project」。韓国のアーティスト、崔在銀(チェ・ジェウン)が発案、構成した本展は、朝鮮戦争休戦後、65年の歳月を経て非武装地帯(DMZ)に生まれた豊かな生態系を守り、自然と人との共生を願って崔が構想した「Dreaming of Earth(大地の夢)」プロジェクトを可視化することを目的としている。

 崔が信頼を置くアーティストや建築家によるインスタレーション、ドローイング、彫刻などが展示され、崔のほか、川俣正や李禹煥(リ・ウーファン)、スタジオ・ムンバイ、スタジオ アザースペーシズ オラファー・エリアソン アンド セバスチャン・ベーマンなどが参加する。

会期:2019年4月13日〜7月28日
会場:原美術館
住所: 東京都品川区北品川4-7-25
電話番号:03-3445-0651
開館時間:11:00〜17:00(5月1日を除く水〜20:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし4月29日、5月6日、7月15日は開館)、5月7日、7月16日

 

国内過去最大規模のムーミン展。「ムーミン展 THE ART AND THE STORY」(森アーツセンターギャラリー)

会場風景より、《ムーミン スケッチ》(制作年不詳)

 キャラクターの愛らしい姿と奥深い物語で人々を魅了してきた「ムーミン」。フィンランドを代表する芸術家、トーベ・ヤンソン(1914〜2001)が生み出したムーミンの多彩な魅力を約500点に及ぶ作品や資料で体験できる展覧会「ムーミン展 THE ART AND THE STORY」が4月9日、森アーツセンターギャラリーで開幕した。

 フィンランド・タンペレ市にある世界で唯一の「ムーミン美術館」から選りすぐりの作品が集まり、浮世絵とヤンソンの作品を並置したコーナーなどもある本展は、ファンならずとも楽しめるものになっている。

会期:2019年4月9日~6月16日
会場:森アーツセンターギャラリー
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52F
電話番号:03-5777-8600
開館時間:10:00~20:00(火〜17:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:無休料金:一般 1800円 / 中高生 1400円 / 4歳~小学生 800円

 

フィンランドを代表する建築家のひとり。「アルヴァ・アアルト もうひとつの自然」(東京ステーションギャラリー)

会場風景

 最後に紹介するのは、東京ステーションギャラリーに巡回中の展覧会「アルヴァ・アアルト もうひとつの自然」。フィンランドを代表する建築家、アルヴァ・アアルトの仕事を包括的に紹介する展覧会が4月14日に会期終了を迎える。

 本展では、オリジナルドローイングや模型のほか、家具・照明・ガラス製品など計300の作品を8つの章に分けて紹介。また、人の暮らしに寄り添い、隅々のディティールまでデザインしたアアルトならではの壁面タイルやドアノブ、照明器具などの部材サンプルも展示。大きな建築から生活の細部にいたるまで、徹底したアアルトのこだわりを見ることができる内容となっている。

 なお本展は4月27日から6月23日にかけ、青森県立美術館に巡回予定だ。

会期:2019年2月16日〜4月14日
会場:東京ステーションギャラリー
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1
電話番号:03-3212-2485
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(4月8日は開館)
料金:一般 1200円 / 高校・大学生 1000円 / 中学生以下無料