世界最高額の賞金が与えられるチャンスがやってきた。野村ホールディングスが3月20日、新たなアートアワードとなる「野村アートアワード」の創設を発表したのだ。
同アワードは、現代美術の分野で挑戦を続ける芸術家を支援することを目的としたもの。
大賞は、「極めて優れた実績を有し、さらなる飛躍が期待されるアーティスト1名」に贈られる。その賞金は、これまでの世界のアートアワードでも最高額となる100万ドル(約1億1000万円)。また、エマージング・アーティスト賞は新進気鋭のアーティスト2名に贈られ、それぞれ10万ドル(約1100万円)が授与される。
本アワードはその審査員のメンバーも特徴的だ。M+(エム・プラス)美術館副館長兼チーフキュレーターであるドリョン・チョンをはじめ、ロバート・ラウシェンバーグ財団 エグゼクティブ・ディレクターのキャシー・ハルブライヒ、東京都現代美術館参事の長谷川祐子、メトロポリタン美術館館長のマックス・ホライン、英国アーツ・カウンシルチェアマンのニコラス・セロータ、サザビーズファインアート部門チェアマンのアラン・シュワルツマンら6名に加え、今月その訃報が伝えられたキュレーターのオクウィ・エンヴェゾーも名を連ねている。
選考については、大賞は審査員が候補者を選出し、審査委員会での審議を経て決定。またエマージング・アーティスト賞は、複数のノミネーター(匿名)が選出した候補者の中から、審査委員会での審議を経て決定される。
第1回となる2019年のエマージング・アーティスト賞は、5月に京都で行われるアワード創設記念式典で発表され、大賞は10月に上海で開催を予定しているガラ・イベントにて明らかにされるという。