アートや建築にも深い造詣を持つミュージシャンのカニエ・ウエストが、ジェームズ・タレルの大規模プロジェクト《ローデン・クレーター》をサポートするため、1000万ドル(約10億円)の寄付を行ったことを明らかにした。
ジェームズ・タレルは1943年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。60年代後半から一貫して光と知覚の関係をテーマに作品を制作し、ニューヨークのホイットニー美術館、パリ市立美術館、グッゲンハイム美術館などで個展を開催してきた。
また日本では「タレルの部屋」としても親しまれる、金沢21世紀美術館の常設展示作品《Blue Planet Sky》(2004)のほか、香川県の地中美術館、新潟県の光の館などでその作品を見ることができる。
Kanye and team visiting the Roden Crater by James Turrell in Flagstaff, Arizona earlier this week.
— TeamKanyeDaily (@TeamKanyeDaily) 2018年12月21日
Kanye also visited the location on December 11. pic.twitter.com/4rySiP5Ujs
《ローデン・クレーター》は、針穴写真機の原理をベースに、アリゾナの火山口につくった15の部屋に太陽光を取り込もうとする壮大なプロジェクトのこと。1974年、天文学者や建築家らとともに制作を開始以来、タレルのライフワークとして制作が続けられ、現段階で「5年以内の一般公開を目指す」と言われている。
度重なる資金調達によって制作が続けられてきた《ローデン・クレーター》への多額の寄付に、タレルも感謝の意を示しているという。