岡山芸術交流2019、参加アーティストが追加発表。ミカ・タジマら3組が新たに参加へ

2019年に第2回の開催が予定されている「岡山芸術交流」。その参加作家第2弾が明らかになった。

ミカ・タジマ Force Touch (Manu Dextra Sinistra 2017 ©Mika Tajima Courtesy of TARO NASU Photo by Kei OKANO

 2019年9月27日~11月24日の会期で開催される「岡山芸術交流2019」。その参加作家第2弾が公表された。

 フランスのアーティスト、ピエール・ユイグがアーティスティックディレクターを務める今回。すでにイアン・チェン、ファビアン・ジロー&ラファエル・シボーニ、グラス・ビード、パメラ・ローゼンクランツ、ティノ・セーガルの5組の参加が明らかになっているが、このラインナップに、エティエンヌ・シャンボー、メリッサ・ダビン&アーロン・ダヴィッドソン、ミカ・タジマの3組が加わる。

 エティエンヌ・シャンボーは1980年フランス・ミュルーズ生まれ。コラージュや写真、ネオン、絵画、映像などを用いながら、形態・物体・論説の境界線を探求してきた。近年では、「世界地図を書き換える」という目的のため、いかだを大西洋に漂わせるなど様々な状況を作品化する試みを行なっている。

 1998年よりアーティスト・ユニットとして活動しているメリッサ・ダビン&アーロン・ダヴィッドソンは、写真や映像、パフォーマンス、彫刻、書籍といったメディウムを用いながら作品を発表。伝達と受信、干渉と移転のプロセスについて言及しながら、音や光、空気といった無形または短命な物質のありさまを実体化することを試みてきた。

 いっぽうのミカ・タジマは1975年ロサンゼルス生まれ。現代生活を取り巻くテクノロジーに焦点を当て、ペインティングや立体、映像、インスタレーションなどによって、人間と人工物の関係や、人間がつくり出してきた環境や社会について考察する作品を発表している。

 岡山芸術交流総合ディレクターの那須太郎はこのラインナップについて、「ビジュアル・アートの枠を超えて、総合芸術の意味合いが強いものになる。絵画展や彫刻展のように、いつ会場に行っても同じものがあるという状態ではなく、つねに変化していくことを目指すユイグの姿勢がよくわかる」と語る。

 ユイグは岡山芸術交流2019について、「超個体(スーパーオーガニズム)」という構想のもと、作品同士が実際に影響しあう関係をつくることを目指すと明言しており、今回の3作家がどのような作品を見せるのか、注目したい。

 なお、最終的な参加作家数は15〜20組(前回約31組)となる予定。国際展としては異例の少なさだが、1アーティストあたりの展示規模は大規模なものになることが想定されている。

編集部

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