2019年8月に開幕する「あいちトリエンナーレ 2019」を前に、トリエンナーレの実行委員会がアートの専門家を育成する新しい試みをスタートする。
その試みとは、多角的な視野で「展覧会」に関わる人材を育成するための人材育成プログラムだ。「展覧会の体験をデザインする」と題されたこのプログラムは、「展覧会」はどのような環境で成立し、鑑賞者はどのように「展覧会」の体験をするのかがテーマ。そのために必要な視点や思考をレクチャー形式(理論編)だけでなく、実際に展覧会をつくっていくプロセス(実践編)によって学ぶことができる。
企画・講師を務めるのは、アートラボあいちのディレクターであり、第58回「ヴェネチア・ビエンナーレ」(2019年開催)日本館のキュレーターに選ばれた服部浩之。そして、ミュージアム・エデュケーターとして、ワークショップやプロジェクトをとおして鑑賞者の新しい学びや体験の環境づくりを開発してきた、「あいちトリエンナーレ 2019」キュレーター(ラーニング)・会田大也だ。
「展覧会の体験をつくるとは」「展覧会の設営について」といった講座に加え、アートラボあいちにて実際に展覧会をつくるプロセスを体験できるというこのプログラムの募集人員は、約10名。理論から実践まで、少数気鋭で濃密な体験をできる3ヶ月間となりそうだ。