20組の作家が可視化する、インターネット社会に潜む「ピンク・スライム」
広島・アートギャラリーミヤウチで、「Floating Urban Slime / Sublime」が開催。様々なジャンル、国籍の作家20組の表現を組み合わせ、展示する。会期は2017年11月18日〜2018年1月8日。
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「Floating Urban Slime / Sublime」は、オンラインとギャラリースペースにまたがるクロス・ジャンルな実験の場を創出するコンテンポラリー・プロジェクト。ディレクションを担当する稲川豊を筆頭とした、20組の作家たちの作品を展示するもの。現在、オンライン上では展示に向けたカウントダウンが行われている。
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本展で取り上げられる「ピンク・スライム」とはアンモニアで殺菌処理されたくず肉のこと。アメリカでは安全性に問題ないとして、その加工について表記されることはなく、消費者は知らないまま口にしている。
本展では含有物がわからなくなるまですり潰されたその加工食肉を、断片的な情報が混じり合う現代社会と重ねることで、インターネット社会の手軽さや快適さに潜む危険の比喩として扱う。
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参加するのは、マレーシアのシュシ・スライマンや、安藤北斗と林登志也によるデザイン・スタジオ「We+」といった、様々なジャンルで活躍している作家たち。本展は彼らの表現が謎かけのように配置され、見る者にズレや違和感を感じさせるような場をつくり出す。そのズレや違和感は、見過ごされてきたSlimeを可視化し、Sublime(浄化)へと導くものとなっている。