ディエゴ・リベラ(1886〜1957)は、メキシコを代表する画家であり、多くの壁画作品を残したことで知られており、メキシコを代表する作家フリーダ・カーロの夫でもある。
10歳の頃から美術学校に通い始め、1907年頃にはヨーロッパに留学し、ピカソとも交流したリベラ。メキシコ革命後の1920年代、リベラはメキシコシティの国立宮殿や、チャピンゴの国立農学校などの公共建築に、メキシコの民族的な伝統と社会主義的な文脈を組み合わせた壁画を多く描いた。メキシコ壁画運動の中心的人物となったリベラは世界的な注目を集めたが、その一方で、肖像画や風俗画においても優れた作品を残している。
本展では、リベラの最初期から晩年までの画業を約30点の作品で回顧しながら、リベラと同時代の美術の動向も紹介し、メキシコ近代美術の魅力を探る。日本からは、リベラと接点のあった画家として、藤田嗣治らの作品も出展される。
なお、会期中には関連イベントとしてギャラリー・トークやミュージアム・コンサート(整理券制)の開催も予定されている。