人間の生と死と芸術の関係に迫る。遠藤利克が埼玉近美で新作を発表

彫刻家・遠藤利克が埼玉県立近代美術館で、新作を交えた個展を開催。遠藤が出演するスペシャル・トークイベントも開催される。

遠藤利克 空洞説-木の舟 2009 作家蔵青森公立大学 国際芸術センター青森での展示風景 撮影=山本糾

 遠藤利克は1950年飛騨高山生まれ。70年代から作品を発表しはじめ、彼の世代に先行するミニマリズムや「もの派」の地平を越えるべく、80年代には美術における物語性の復権を掲げて現代アートのシーンに登場。「ドクメンタ8」(1987、カッセル)、「第44回ヴェネツィア・ビエンナーレ」(1990)などへの参加をはじめとして、国内外で精力的に作品を発表し続けている。

 水、火、土などを素材として用い、身体スケールをはるかに超える大きさの遠藤の作品は、人間のプリミティブな感覚に強く訴えかけ、生と死をめぐる想念に観る者を引き込んでいく。

 本展では、新作を発表するとともに、遠藤の作品と思考に迫る。なお、7月23日には遠藤利克(彫刻家)、森啓輔(ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員)、建畠晢(埼玉県立近代美術館館長)が出演するスペシャル・トークイベントも開催される。

編集部

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