建築をいかに未来へ継承するか
12月12日には、自由学園明日館の講堂でトークイベントを開催。テーマとなるのは、歴史的建築を保存するだけでなく、時代に合わせて活用し、新たな価値を生み出す「建築のクリエイティブな継承」だ。
トークでは、自由学園明日館、旧横浜市庁舎、旧上野市庁舎という3つの建築の保存・活用事例を取り上げる。

第1部では、自由学園明日館の館長・福田竜が、所有者の立場から建築の継承について語る。フランク・ロイド・ライトらが設計した自由学園明日館は、かつて老朽化によって取り壊しも検討されたが、1997年に国の重要文化財に指定され、保存修理を経て現在も多様な用途に活用されている。建築を「使いながら保存する」動態保存の先駆的な事例だ。
第2部は、事業者の立場から建築の継承を考えるもの。旧横浜市庁舎を活用した「BASEGATE横浜関内―OMO7横浜 by 星野リゾート」の事例について、竹中工務店の前田祐哉と、OMO7横浜 by 星野リゾート総支配人の羽毛田実が登壇。また、旧上野市庁舎を活用した「旧上野市庁舎SAKAKURA BASE―泊船」の事例について、船谷ホールディングスグループ代表の船谷哲司と、MARU。architecture共同主宰の高野洋平、森田祥子が語る。
第3部では登壇者全員によるディスカッションを実施。歴史的建築が持つ価値をいかに見出し、現代にふさわしいかたちで活用しながら次世代へ受け継いでいくのかを議論する。
全国各地で盛り上がりを見せる建築祭。その動きを一過性のイベントに終わらせず、建築を地域の文化資源として守り、使い続ける仕組みへと発展させることができるのか。今回のイベントは、その可能性を考える機会となりそうだ。
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