大阪中之島美術館で「つくる女性の100年」展が来年開催。女性作家たちが切り拓いた活動の歩みをたどる【2/3ページ】

前衛運動・手芸・ウーマンリブ

 第4章「1950s – 1970s 具体美術協会」では、関西を主な拠点とした「具体美術協会」の美術家を取り上げる。創始者の吉原治良は女性も積極的に協会へ招き入れ、同時代のほかの集団と比べると性別にかかわらず活動しやすい環境であったようだ。本章では、具体として活動した田中敦子(1932〜2005)や山崎つる子(1925〜2019)の抽象絵画などにスポットを当てる。

山崎つる子《作品》(1961) 大阪中之島美術館

 女性が家庭に入り、家族を支える主婦像が社会的に規範となった1950年代。これ以降、「手芸」は大きなブームとなり、大勢の女性が家事の合間に手芸に勤しむようになる。第5章「1950s – 1970s 手芸を巡って」では、造形作家・宮脇綾子(1905〜1995)らの作品を紹介。つねに女性のそばにあった手芸を「家庭でできる創作活動」として見つめる。

宮脇綾子《めおと蟹》(1963) 豊田市美術館

 1960年代後半になると、アメリカのウーマンリブ運動と呼応するように、女性の解放や社会的地位の向上を訴える美術家が増えていった。例えば出光真子(1940〜)は、家庭生活の閉塞感や、女性に対する根強い差別を映像作品で表現した。ほかにも巨大な絵画と大胆なパフォーマンスで社会の変革を訴えた岸本清子(1939〜1988)や、アジアの女性との連帯を示したイトー・ターリ(1951〜2021)などを、第6章「1970s – 1980s 女性の立場の向上と解放を求めて」では取り上げる。

出光真子《おんなのさくひん》(1973) 大阪中之島美術館

編集部