10年に一度開催される国際芸術展「ミュンスター彫刻プロジェクト2027」が、2027年6月13日〜10月3日にドイツ・ミュンスターで開催される。その開幕を約1年後に控え、主催者は第1弾となる会場と参加アーティストを発表した。
1977年にクラウス・ブスマンとカスパー・ケーニッヒによって創設された同展は、公共空間における彫刻やインスタレーションのあり方を問い続けてきた国際展。2027年は第1回開催から50周年の節目にあたり、アーティスティック・ディレクターにはクロアチアのキュラトリアル・コレクティブ「What, How & for Whom / WHW」(イヴェット・チュルリン、ナターシャ・イリッチ、サビナ・サボロヴィッチ)が就任する。

本展では、これまで主要な舞台となってきた市街地に加え、キンダーハウス、ベルク フィデル、ヨーク カルティエといった再開発や人口構成の変化が進む地区へと展示エリアを拡張。「都市のなかに存在する複数の都市」に目を向けながら、参加や包摂、排除、共同体といったテーマを軸に、「私たちはいま、そして未来にどのように生きたいのか」という問いを投げかける。

今回発表されたアーティストは5組。ポーランドのイザ・タラセヴィッチは、障害のある人々が暮らし働く共同体「グート・キンダーハウス」で、農業や季節の循環、人間と自然の共生をテーマとしたインスタレーションを制作する。イギリスを拠点に活動するヒュー・ロックは、1648年のウェストファリア条約交渉の舞台となった歴史的建築「オランダ・ハウス」を会場に、植民地主義や権力、記念碑の歴史を問い直す新作を発表する予定だ。

また、ボスニア出身のセルマ・セルマンは旧ホルスター墓地で、女性の視点や家族史を起点とするインスタレーションを展開。ハンガリーのローザ・エル=ハッサンは植物園とベルク・フィーデル地区の2ヶ所を舞台に、移住や亡命、ケアをテーマとしたプロジェクトを構想している。さらに、2019年にターナー賞を共同受賞したオスカー・ムリーリョは、旧英国軍兵舎を再開発中のヨーク カルティエで、地域住民や生産者との協働による「共同で料理し、食卓を囲むこと」を軸としたインスタレーションを制作する。
参加アーティストは最終的に約30組を予定しており、今後数ヶ月にわたって順次発表される。また、開幕までのプレプログラム「彫刻プロジェクト・セッション」も継続して実施され、レクチャーや大学との協働プログラムなどを通じて、展覧会のリサーチプロセスを市民と共有していく。
























