「竹久夢二 時代を創る表現者」が東京国立近代美術館で開催。《黒船屋》が約40年ぶりに東京で公開【3/3ページ】

第4章 生活の美の理想郷を求めて

第4章「生活の美の理想郷を求めて」 では、関東大震災を経て夢二人気が終焉へと向かうなか、生活と結びついた芸術の理想郷を追い求めた活動を紐解く。夢二は自宅兼アトリエ「少年山荘」で創作人形に取り組むほか、群馬県の榛名に「榛名山美術研究所」を構想していた。本章では、春の女神・佐保姫を描いた《榛名山賦》(1931)と、秋の女神・立田姫を描いた《立田姫》(1931)が14年ぶりに揃って展示される。また、震災直後の東京を歩き回って描いた、被災地の様子やたくましく生きる人々を捉えたスケッチなどを通して、夢二のジャーナリスト精神に迫る。  

第5章 着物と洋服のモダンガール

 第5章「着物と洋服のモダンガール」では、大正末期から昭和初期、復興を遂げた都市に登場した新しいファッションに身を包んだ「モダンガール」たちを描いた作品が紹介される。夢二は西洋風の装身具を身につけた女性や、流行のウェーブヘアで着物をモダンに着こなす女性たちを描き、モダンガールのイメージ形成に大きく貢献した。当時の流行の発信源となった雑誌『婦人グラフ』や『若草』の表紙・挿絵を紹介するほか、季節の移ろいとともにモダンな雰囲気を漂わせる女性たちを描いた押絵貼屏風の名作《四季の女》(1929)が展示される。

 なお同展は、静岡市美術館(2027年1月23日〜3月28日)、富山県美術館(4月24日〜6月13日)、大阪中之島美術館(未定)に巡回する予定だ。

編集部