大正ロマンを象徴する詩人画家・竹久夢二(1884~1934)。その生誕135年と没85年となる今年、「生誕 135 年 竹久夢二展 ―幻想の美 秘められた謎―」が3月4日より、髙島屋の京都・横浜・大阪・日本橋会場にて順次開催される(2020年3月6日追記:開催情報に変更あり)。
夢二は1905年、早稲田実業学校専攻科在学中に新聞に短文やコマ絵が掲載されたことを契機に、継続的に新聞や雑誌に投稿。07年に読売新聞社に入社後は、同紙にコマ絵や文章を提供。洋画家・岡田三郎助から美術学校には通わずに独学で個性を伸ばすことを勧められ、独自の美人画を確立していった。
本展は、夢二研究の第一人者で美術史家・竹久夢二学会会長も務める高階秀爾が監修を務め、岡山の夢二郷土美術館の所蔵作品を中心に、高階が選んだ約150件の作品を、「樹下美人から海辺の裸婦へ」「遥かな国 夢の世界」「人生劇場の情念のドラマ」「新感覚と奇想のデザイン」の4つの章で紹介する。
なかでも見どころとなるのは、夢二がアメリカ西海岸滞在中に新たな画境を求めて描いた《西海岸の裸婦》(1931-32)と《花衣》(1931-32)。これらが夢二郷土美術館外で揃って公開されるのは、本展が初めてとなる。