今週末に見たい展覧会ベスト10。運慶から「あいち2025」、KOGEI Art Fair Kanazawaまで【3/4ページ】

「神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond」(六甲山各所)

展示風景より、奈良美智《Peace Head》(2025)

 神戸・六甲山上を舞台にした現代アートの芸術祭「神戸六甲ミーツ・アート2025」が11月30日に終了する。レポート記事はこちら

 本芸術祭は2010年にスタートし、今年で16回目の開催を迎える。これまでに延べ580組以上のアーティストが参加し、山の自然と共鳴する多彩な作品を発表してきた。今年のテーマは「環境への視座と思考」。かつて自然破壊に直面しながらも、人々の努力によって豊かな森を取り戻した六甲山の歴史を踏まえ、自然・文化・社会といった広義の環境について、アートを通じて考える機会を提示する。

 会場となるのは、「ROKKO森の音ミュージアム」や「六甲高山植物園」など六甲山上の各エリア。登山道沿いに作品が点在するトレイルエリアでは、自然のなかでのアート鑑賞を楽しみながら、地域の風土や文化に触れることができる。

 出展作家は国内外から60組以上。そのうち約15組は公募によって選出された新進作家となる。また、奈良美智の作品《Peace Head》も常設されている。

会期:2025年8月23日~11月30日
会場:ミュージアムエリア(ROKKO森の音ミュージアム・六甲高山植物園・新池)、六甲ケーブル(六甲ケーブル下駅・山上駅)、天覧台、兵庫県立六甲山ビジターセンター(記念碑台)、六甲山サイレンスリゾート(旧六甲山ホテル)、トレイルエリア、みよし観音エリア、六甲ガーデンテラスエリア、風の教会エリア 
開催時間:10:00~17:00 ※営業日・時間は会場により一部異なる 
料金:大人 4000円 / 4歳~小学生 1700円 / 3歳以下無料

「ひろしま国際建築祭2025」(福山/神勝寺 禅と庭のミュージアムほか)

山の上から見た尾道市立美術館と瀬戸内海

 福山市・尾道市を中心に「ひろしま国際建築祭2025」が11月30日に閉幕する。レポート記事はこちら

 本建築祭は、丹下健三、安藤忠雄、伊東豊雄、SANAA(妹島和世・西沢立衛)、坂茂といった名だたる現代建築家に加え、次世代を担う若手建築家や作家も多数出展。瀬戸内地域に蓄積された古建築から現代建築に至る建築文化の多層性を背景に、日本から世界へと建築文化を発信する初の試みとなる。

 今回は「つなぐ ― “建築”で感じる、私たちの“新しい未来”」をテーマに掲げ、建築を通して歴史、風土、景観、技術、思想などの多角的な視点から社会の課題に向きあい、未来のあり方を探る機会を提供する。展示は、工業製品のような建築にとどまらず、文化や思想を反映する空間としての建築に光をあて、来場者に建築が持つ創造性と社会的意義を問いかける。

会期:2025年10月4日~11月30日
会場:福山/神勝寺 禅と庭のミュージアム、 ふくやま美術館(ギャラリー) 尾道/尾道市立美術館、まちなか文化交流館「Bank」、 LLOVE HOUSE ONOMICHI、ONOMICHI U2、LOG
住所:広島県福山市、尾道市+瀬戸内エリア
料金:鑑賞パスポート 会場販売 3000円 / ウェブ販売 2500円 / 高校生以下、障がい者の方および介護者1名 無料

編集部