「日本工芸週間2025」が11月4日より開催。素材と人の創造力に注目し、次世代へとつなぐ【2/2ページ】

 主な展示やプログラムを紹介したい。例えば、第一部「素材美の体感」では、和鉄、紙、絹など、特別な素材自体が持つ美しさと尊さを体感できる空間が登場。また、初源的な手の動作により、素材が変化し生み出された工芸作品を、道具とともに展示するという。

さざ波 土佐和紙
泥藍​(琉球藍)の​生産 池原幹人

 第二部「素材の伝統から未来を拓く『素材温故未来』」では、伝統素材を未来へどう活かすかという課題に着目する。桐、ハゼノキ、漆、紙ほか、新たな用途や視点をつくり手や科学者との対話により、“出会いと提案”を探る展示が行われるという。分野を越えて交わることで、素材を起点とした新たな価値が生まれる循環(エコシステム)を育み、これからの「使い手」「支え手」との新たな関係性を生み出すことを試みる。

叩く 玉川堂

 さらに、会期中には、座談会・講演・上映会・実演などといった五感で体感できる特別プログラムも予定されている。作家・職人による貴重な制作工程が見られる実演や、工芸の心地よさを実際に触れて感じることができるワークショップが開催されるため、参加の際は公式ウェブサイトをチェックしてほしい。

編集部