本展ではまず、現状に対する「異議申し立て」の精神こそがポストモダンの本質であると仮定し、そのルーツとして2つの運動に着目。1つは18世紀アメリカのシェーカー教徒による信仰生活のデザイン、もう1つは19世紀イギリスにおいて手仕事と中世ギルド(職工組合)への回帰を唱えたウィリアム・モリス(1834〜1896)によるアーツ・アンド・クラフツ運動だ。

いずれも、都市を中心とした機械による大量生産と経済効率に傾く大衆社会に対して労働=美=共同体を求めており、本展ではここにポストモダンのルーツを見る。2つの運動とその結実としての用品の数々の展示から、ポストモダンの時代へとその態度がつながっていく思想を考える。




















