ロンドンを拠点に活動するアーティスト・foxco(フォクスコ)の最大規模の展覧会「The Longest Night (ザ ロンゲスト ナイト)」が、東京・青山のスパイラルガーデンで開催される。会期は2025年1月8日〜19日。
foxcoはイラストレーター/アーティスト。高校時代をカナダで過ごし、慶應義塾大学でプロダクトデザインを学ぶ。大学在学中、パリ第一大学(ソルボンヌ大学)造型美術学部に留学。留学中にイラストを描き始め、大学卒業後、外資系IT企業に勤めながらイラストレーターの仕事を開始。2017年6月に独立し、2024年6月にロンドン芸術大学大学院を修了した。現在はロンドンに拠点を移し、個展やポップアップの開催とともに、ファッション・ライフスタイルブランドとのコラボレーションを行ってきた。
本展では、初の大型インスタレーションをはじめ、スタチューやペインティング作品の展示販売、限定グッズなどを展開。渡英を果たして以降、foxcoは、これまで手がけてきたイラストレーションやペインティングに加え、アニメーションやインスタレーション等の新たな表現方法を見出してきた。加えて、英国での生活を通して広がった価値観やインスピレーション源を軸に、新たな世界観を表現する集大成の展覧会となる。
展示のコアとなる大型インスタレーションは、foxcoのシグネチャー・キャラクターである「おばけいぬ」の群れがスタチューとして登場。「おばけいぬ」は、すでにこの世の存在ではないものたちをモデルとしており、作家の死生観に対する表現のひとつとして生まれたものだ。会場ではその価値観から表現される神秘性や、ガーディアンとして存在している「おばけいぬ」を、スタチューをはじめ、光と影、音響を取り入れたインスタレーションとして展示する。
なお、会場では展示されているスタチューの複製品や、本展のために制作された新作6点のペインティングの複製画も販売される。
本展に際して、foxcoは次のようにコメントしている。
「イギリスに移り住んで3年目の冬を迎えます。此処での暮らしは楽しいことが大半ですが、悲しいことや辛いことがあった時でも、慌てずに受け入れてくれる気がして、住みやすい環境だなと感じています。今回の展覧会では、失ったもの、離れてしまうものたちに対して、悲しみに飲み込まれるのではなく、いつか感謝をするような存在となるストーリーを描きたいと思いました。螺旋状に駆け上がる空間と、昼夜で表情ががらりと変わるスパイラルガーデンの会場が、この物語を表現するのにぴったりだと感じ、日本での個展開催を決めました。イギリスの寒くて長い夜の中に制作した、ガーディアンのような、おばけいぬが紡ぐストーリーを楽しんでいただけたら幸いです」(プレスリリースより)