横浜美術館、25年2月から活動再開。佐藤雅彦展(仮称)、日韓現代美術展(仮称)など開催へ

3年にわたる大規模改修工事を終え、今年3月に「第8回横浜トリエンナーレ」でリニューアルオープンした横浜美術館が、2025年2月からすべての活動を再開する。

 3年にわたる大規模改修工事を終え、「第8回横浜トリエンナーレ」でリニューアルオープンした横浜美術館が来年度、いよいよ本格的に活動を再開する。

 同館はヨコトリ終了後、工事期間中に外部倉庫に保管していた約1万4000点のコレクションを館内に戻す作業のため、再び休館。11月に一部施設を開室し、2025年2月にすべての活動を再開する。

 全館オープンのトップを飾るのが、真正面から「横浜」を取り上げる 「おかえり、ヨコハマ」(2025年2月8日〜6月2日)だ。同展では、開港以前に横浜地に住んだ人々、170ヶ国籍を数える市民、横浜発の意外なプロダクトなど、多様なヨコハマの姿に光を当てるもの。コレクションを活用するとともに、アーティストへの新作依頼も行うという。

ルネ・マグリット 王様の美術館 1966 キャンバスに油彩 130.0×89.0cm 横浜美術館蔵

 これに続くのは 「佐藤雅彦展」(仮称)(6月28日〜11月3日)。佐藤は『ピタゴラスイッチ』『だんご3兄弟』『0655/2355』などの教育番組、『バザールでござーる(NEC)』『モルツ(サントリー)』『スコーン(湖池屋)』をはじめとするCM、あるいは《計算の庭》《指紋の池》に代表される身体表象をテーマにしたインタラクティブアートで知られる。初の回顧展となるこの展覧会では、佐藤の40年にわたる創作活動を概観し、そこに通底する独創的な思考方法と表現手法、感性を浮き彫りにする。

佐藤雅彦 撮影=岡田卓士

 25年度の最後を飾る「日韓現代美術展」(仮称)(2025年12月6日〜26年3月22日)は、1965年の日韓国交正常化から60年の節目に合わせたもの。韓国国立現代美術館との共同企画により、日韓現代美術の関係史を紐解くという。

韓国国立現代美術館果川 MMCA Gwacheon
(C)Park Jung Hoon

  同館館長の蔵屋美香はこの一連の企画展について、「横浜という土地に根差すこと。『アート』の枠組みを超えた表現にも果敢に取り組むこと。国際貿易港としての歴史を踏まえ、世界に目を向けること。いずれも横浜美術館ならではのテーマを掲げる充実のラインナップです。どうぞご期待ください」とのメッセージを寄せている。

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