2020年に惜しまれつつ逝去したKENZOの創設者・髙田賢三(1939〜2020)。その没後初となる大規模個展「髙田賢三 Takada Kenzo」が、東京・初台の東京オペラシティ アートギャラリーで開催される。会期は2024年7月6日〜9月16日。
髙田賢三は日本人デザイナーとしていち早くパリに進出し、ファッション界の常識を打ち破るスタイルを次々と生み出したことで知られる存在だ。「木綿の詩人」と称賛され注目を集めた後も「衣服からの身体の解放」をテーマに、日本人としての感性を駆使した新しい発想のコレクションで様々な試みを行い、後進の日本人デザイナーが世界へ進出する道を開いた。
本展は「色彩の魔術師」と呼ばれた髙田の変遷を衣装展示やデザイン画でたどるとともに、幼少期からのスケッチやアイデアの源泉となった資料、彼を支えた人々との交流を示す写真なども紹介。日本人デザイナーのパイオニアとしての創作活動を回顧するとともに、未曾有の困難な時代を生き抜こうとする人類の未来に向けて髙田が遺した「レガシーの本質」を発見することを目指すという。