シモン・アンタイの回顧展がエスパス ルイ・ヴィトン大阪で開催へ

ハンガリー出身でフランスで活躍した抽象画家、シモン・アンタイ(1922〜2008)。その回顧展「Folding」がエスパス ルイ・ヴィトン大阪で開催される。会期は9月28日〜2024年2月4日。

シモン・アンタイ TABULA, MEUN 1975 キャンバスにアクリル絵具 291 x 584 cm© Archives Simon Hantaï, Adagp, Paris 2023. Photo credits © Primae / Louis Bourjac

 エスパス ルイ・ヴィトン大阪で、ハンガリー出身でフランスで活躍した抽象画家シモン・アンタイ(1922〜2008)の回顧展「Folding」が開催される。会期は9月28日〜2024年2月4日。

 ハンガリー・ビアトルバギーに生まれたアンタイは、プリアージュ(折り畳み)という技法を創始したことでも知られている。この技法は、キャンバスをくしゃくしゃに丸めて結び目をつくり、その上に一様に絵具を塗り、さらに広げて、顔料と下地が交互に変化するマトリックスを出現させるものだ。

 1960年、アンタイはプリアージュ絵画の制作を開始。1960年代から70年代にかけてフランスでの評価が高まり、76年にポンピドゥー・センターで回顧展が開催され、82年にはフランス代表としてヴェネチア・ビエンナーレにも参加した。しかし、その数ヵ月後には表舞台から姿を消し、98年まで新作を発表しなかった。

シモン・アンタイ MARIALE m.a.4, PARIS 1960 キャンバスに油彩 226.2 x 207 cm
© Archives Simon Hantaï, Adagp, Paris 2023. Photo credits © Primae / David Bordes

 2013年、その没後初めての回顧展がポンピドゥー・センターで開催され、1949年から1990年代までの130点以上の作品が展示。昨年は、パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンでアンタイの生誕100周年を記念した大規模な回顧展「Simon Hantai. The Centenary Exhibition」が開催され、1957年から2000年までの大判作品を中心にしたアンタイの作品130点以上が、アンリ・マティスやジャクソン・ポロックなど、彼に影響を与えたほかの主要アーティストの作品とともに展示された。

 今回大阪での個展では、フォンダシオン ルイ・ヴィトンのコレクションより、アンタイがフランスで活躍した1960年代初頭から1980年代にかけて制作した数々の主要作品が紹介される予定だ。

編集部

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