2021.12.20

シャネル・ネクサス・ホール、堀清英の写真展「RED」を開催へ。多様な「セルフポートレート」を展示

東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールは2022年の展覧会第一弾として、堀清英の写真展「RED」を開催する。会期は2022年1月19日~2月20日。

(C)Kiyohide Hori
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 東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールは、2022年の展覧会の第一弾として、ポートレート作品で知られる写真家・堀清英の個展「RED」を開催する。会期は2022年1月19日~2月20日。

 堀清英は愛知県出身。明治大学在学中の80年代、デザイン事務所でのアルバイトを機に写真に興味を持った。カナダの写真家、故ユサフカーシュに自身のポートレイトを依頼したことをきっかけに、本格的に写真に取り組み始め、1991年よりニューヨークのICP(国際写真センター)で学び、作品制作を開始。97年に帰国後、ファッション誌、カルチャー誌で活躍し、ミュージシャンのCDジャケットやライブ写真を手がけてきた。現在は自身の作品制作を基盤に、人物写真を中心に活動している。

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 人生の要所で作品や本人に何度も出会ってきたビートニク詩人のレジェンド、アレンギンズバーグに大きな影響を受けたという堀。東日本大震災後にまとめたシリーズ「re;HOWL」(2017)は、ギンズバーグの代表作「Howl(邦題:吠える)」の冒頭にある一節、「僕は見た狂気によって破壊された僕の世代の最良の精神たちを……」に触発されたもので、アイロニカルな視線を現代社会に向けた作品となっている。

 本展では、表題作の「RED」シリーズを初披露。公園に残る古い遊具、ゴミ処理場、科学館など、様々な場で撮影されたすべての写真には赤いワンピース姿の女性が登場するが、堀はこれらはすべて「自分自身を投影した、セルフポートレート」だとしている。

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 この「RED」シリーズのほか、シュルレアリスムからの影響をより強く感じさせる1990年代以降の作品群や、創作活動の原点ともいえる手製のフォトブック等を三部構成で展示。堀の自己探求の道程を示す展示となる。

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