2017.3.10

石黒昭が描く、
虚実入り混じる「大理石絵画」

大理石の表層を再現した作品などを手がける石黒昭の個展「大理石絵画 / Painting of Marble」が、4月7日より東京・代官山のLOKO GALLERYで開催される。

石黒昭 Untitled(部分) 2016 キャンバスにアクリル絵具 162×130cm

 1974年神奈川県生まれの石黒昭(いしぐろ・あきら)は、これまで19世紀のアカデミズム絵画の登場人物をアニメのキャラクターに置き換えた「A Steganographic Romance」シリーズや、大理石の表層を絵画作品として極めてリアルに再現した「GRAVITATIONAL FIELD」シリーズなど、虚実の考察をテーマに、古典絵画や天然石といった“本物”に対置する“フェイク”として作品を制作してきた。

 近年、個展は16年「虚実の捻じれのはざま」(旧田中家住宅、埼玉)、グループ展は14年「Identity X」(日動コンテンポラリーアート、東京)、13年「Femme Fatale」(Shun Art Gallery、上海)がある。

 本展では、「GRAVITATIONAL FIELD」シリーズの未発表大型作品とともに、大理石の生成過程と自身の熱量による変成作用をモチーフに心象風景を描いた新作の平面シリーズ「Marblesque」を発表する。