2020.12.13

コロナ禍でクラブハウスをどう活用していくか? 音・光・言語で2020年の混沌を描くインスタレーションが出現

コロナ禍でクラブという空間をどう活用していくか? この問いを出発点に制作されたインスタレーションが、東京・渋谷のクラブ「Contact  Tokyo」に、12月15日の一夜限り出現。音・光・言語を相互作用させながら混沌の2020年を描く本作に注目だ。

Designed by Mikihiro Abe

 新型コロナウイルスが猛威を振るい、美術館やライブハウス、クラブなどの文化施設は一時休業となり、大きな打撃を受けた。コロナ禍でクラブという空間をどう活用していくか? この今日的な問いを出発点に制作されたインスタレーション《Empty?Ah》が、東京・渋谷のクラブ「Contact  Tokyo」に、12月15日の一夜限り出現する。

 本作のディレクションは、ライゾマティクス主宰「Super Flying Tokyo 2019」への出演を中心に、ライブアクトとして国内外で活動するサウンドアーティストのSaskiaだ。4メートルの縦長スクリーンを用いながら、脳や心など身体に備わる機能が人間にもたらす影響を言語を通じて提示。同時に、空間とは体験者が身体を経由して思考できる場であり、また思考から離れて体感できる表裏一体の場であることも示す。

 加えて、本作のコンセプトに合わせたDJ陣が出演。見どころは、バイヤーとして長きに渡り日本のアンダーグラウンドミュージックを司り、より芸術的な音楽アプローチを模索するCOMPUMAによる2時間のロングセットだ。

 音・光・言語を相互作用させながら混沌の2020年を描く本作は、すべての感覚を歪ませる没入的な鑑賞体験を生み出すだろう。