上野の東京都美術館で、アーカイブズ資料展示「旧館を知る」が開催されている。会期は12月6日まで。
東京都美術館の旧館は、北九州出身の実業家・佐藤慶太郎が100万円(現在の約32億円)を寄付したことで建設され、1926年5月に開館。岡田信一郎による設計のもと近代クラシック様式で設計され、当時は「東京府美術館」と呼ばれた。列柱を構えた堂々たる建物は様々な展覧会の舞台となったほか、人々の創作と交流の場となった。
その後旧館は、75年の新館(現・東京都美術館)建設を機にその役目を終えた。本展は、同館が所蔵するアーカイブズ資料を通してその歩みをたどるもの。上野の地に生まれた日本最初の公立美術館のたたずまいに、思いを馳せる機会となるだろう。