美術の世界に新しい風を吹かせたいという思いから設立され、「平面作品で、技法素材を問わず、45歳以下(国籍不問)」という独自の募集要項を設ける「Artist Group-風-大作公募展大作公募展」。この公募展の9回目が、2020年10月23日より東京都美術館で開催される。
本展を主催する公募団体「Artist Group-風-大作公募展」は、日本画を代表する3人の作家、中島千波、中野嘉之、畠中光享によって2011年に設立された。若手作家が大作を発表できる機会を用意したいという思いから始まったこの公募展は、横7メートルまでの作品の応募が可能。大作に挑戦できるのが特徴だ。
第1回展より入賞の副賞として、高島屋美術部の協力のもと、入賞作家とメンバー3人による小品展が、日本橋、京都、大阪を巡回して開催されている。これは、画廊での小品展の開催が、入賞者のその後の発展のためになるという考えからだ。実際に小品展をきっかけに個展開催につながった作家もおり、さらなる飛躍のきっかけにもなっている。
今回は招待審査員に泉屋博古館分館長の野地耕一郎を迎えて、コロナ禍での感染防止に配慮しつつ厳正な審査が行われた。その結果、第9回展入賞者として、飯田文香、金子健一郎、小林明日香、佐々木真士、佐藤健太郎、白砂真也、平良優季、武井地子、堤岳彦、中村七海、野地美樹子、増田舞子、矢吹沙織、山本陽光、横山芙実の15名が選ばれた。
さらに今展より、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社の協賛により「あいおいニッセイ同和損保奨励賞」が新設。あいおいニッセイ同和損保広報部と野地耕一郎による審査により、同賞には入賞者のなかから飯田文香が選ばれた。詳細は後日発表となる。
新型コロナウイルス感染防止のためギャラリトークは中止となったが、初日と最終日には入賞作家の来場が予定されているので、直接話を聞く事も可能となっている。