竹工芸作品で、国内外から高い評価を受ける美術工芸家・四代田辺竹雲斎。その作品集『CHIKUUNSAI Ⅳ ∞』の刊行記念展が、銀座 蔦屋書店の「GINZA ATRIUM」で開催されている。会期は10月18日まで。
かつて竹工芸の文化の中心地であった大阪・堺の120年続く竹工芸家に生まれ育った四代田辺竹雲斎。伝統的な花籃や茶道具を手がけるいっぽう、竹のオブジェやインスタレーションなども制作してきた。2016年にはフランス国立ギメ東洋美術館で、日本人としては初めてインスタレーション《五大》を制作。日本の竹工芸の枠組みを超えたアート作品として高い評価を得た。
今回の作品集には、《五大》をはじめ、2014年から19年に世界各地で制作された竹のインスタレーション15点を収録。本展では、30点限定の「BIGBOOK」や、竹雲斎にとって初の試みとなる書見台とマルチプルを展示する。
また会場では《無限》と題して、高知県須崎市の一部の山にしか生息しない虎竹(とらちく)を用いた、約4.5メートル四方の巨大なインスタレーションを公開制作。会期終了後にはすべてを解き、竹ひごの状態へ戻すことで、新たな作品を生み出す素材になるという。