ロンドン・ナショナル・ギャラリー展から梅津庸一キュレーション展まで。今週末に見たい展覧会ベスト3

今週スタートした展覧会から、とくに注目したい3つをピックアップしてお届けする。予約方法や注意事項については、各館の公式ウェブサイトを参照してほしい。

「フルフロンタル 裸のサーキュレーター」展示風景より

ルネサンス期から19世紀末までの西洋絵画が集結。「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」(国立西洋美術館

展示風景より、フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》(1888)

 新型コロナウイルス感染症の拡散防止のために3ヶ月にわたり開幕が延期となっていた国立西洋美術館の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」が、6月18日に開幕した。

 ロンドン・ナショナル・ギャラリーでは、13〜20世紀の幅広い地域と時代のヨーロッパ絵画を約2300点所蔵。本展は、同館の約200年の歴史で初となる館外での大規模な所蔵作品展であり、ロンドン・ナショナル・ギャラリーの体系的な西洋絵画コレクションを、西洋美術史に沿った7つの章立てで紹介していく。

 なお、同展は21日までを前売券・招待券限定入場期間とする。また、新型コロナウイルス対策として、日時指定による事前のチケット購入が必須となっており、館内でのチケット販売は行わないので注意したい。

会期:2020年6月18日〜10月18日(21日までは前売券・招待券限定入場期間)
会場:国立西洋美術館
住所:東京都台東区上野公園7−7 
開館時間:9:30〜17:30 ※入館は閉館の 30 分前まで 
休館日:月(ただし、7月13日、7月27日、8月10日、9月21日は開館)、9月23日
料金:一般 1700円 / 大学生 1100円 / 高校生 700円
※日時指定制度で事前のチケット購入が必須のため国立西洋美術館でのチケット販売はなし

 

クリストやメイプルソープらの作品が展示。「ひかりといのちのある風景―現代美術センター所管作品から」(水戸芸術館

クリスト アンブレラ、日本とアメリカ合衆国のジョイント・プロジェクト 1987 撮影=加藤健

 6月2日より段階的に再開してきた水戸芸術館では、19日に「ひかりといのちのある風景―現代美術センター所管作品から」展がスタートした。

 本展は、同館所管作品のなかから、アーティストたちが観察者としてとらえた光と生命のある風景を、絵画、彫刻、写真、インスタレーションなどの作品を通じて紹介するもの。5月31日にこの世を去ったクリスト(クリストとジャンヌ=クロード)の《アンブレラ、日本とアメリカ合衆国のジョイント・プロジェクト》をはじめ、河口龍夫、曽谷朝絵、畠山直哉、日高理恵子、ロバート・メイプルソープなど11組の作品が展示されている。

 なお、同館では新型コロナウイルス感染症予防の対策として、マスク着用を義務付けている。

会期:2020年6月19日〜7月31日
会場:水戸芸術館 現代美術ギャラリー
住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8
開館時間:10:00〜17:00 ※入館は閉館の 30 分前まで 
休館日:月
料金:無料

 

現代作家から物故作家らの作品が一堂に会する。「フルフロンタル 裸のサーキュレイター」(日本橋三越本店 MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY)

展覧会イメージビジュアル

 現代美術家・梅津庸一がキュレーションした展覧会「フルフロンタル 裸のサーキュレイター」が、6月10日に日本橋三越本店のMITSUKOSHI CONTEMPOARY GALLERYで開幕した。

 本展では、瑛 九、オノサト・トシノブ、宮脇愛子など40人以上におよぶ作家と梅津の絵画作品、そして黒田清輝の《智・感・情》(1899)を拡張する「フル・フロンタル」シリーズ(2018〜)が展示。加えて、フェルディナント・ホドラーの《昼》(1899)を下敷きにした《昼‐空虚な祝祭と内なる共同体について》(2015〜2020)などの大作をはじめ、本展のために制作されたドローイングや陶芸作品を見ることもできる。

 現在公募団体に所属する作家の発表の場として機能する日本橋三越。歴史ある場所で現代作家から物故作家らの作品をチェックしたい。

会期:2020年6月10日〜29日
会場:日本橋三越本店 MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY
住所:東京都中央区日本橋室町1-4-1 日本橋三越本店 本館6階

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